わたしの遅めの夏休みも残すところ2日となりました。
3日後にはインドです。
この数年は、日本帰国の際にヨガだけではなく、アーユルヴェーダの講義やWSをさせていただく機会が増えたことに、年々日本にもアーユルヴェーダが普及している現状を感じます。
わたし自身まだまだ勉強中ですが、知れば知るほど興味と関心は深まりヨガと同様、人に伝えることによって更に知識が深まることも多々あります。
この度の日本滞在中もアウトプットさせていただく機会をいただき、各箇所で「ブログを読んでいました」とお申し込みくださった方や遠方からわざわざお越し下さった方もおられ本当に感謝!
ヨガにしてもアーユルヴェーダにしても、話し始めると愉しくてWS中も質問が出るとついつい嬉しくなり、そこからどんどん話が膨らみそうになったり脱線しては軌道修正したり、最後には駆け足になってしまったりで、正直短時間で話をまとめることは苦手です。
そんな自分をアーユルヴェーダの観点から観察して、整えたり成長させていく過程もまた面白いんですけどね。
今回のイベントでよくある疑問に応える時間がなく終わってしまった内容があり、伝えきれなかったことを一部ここにまとめます。
アーユルヴェーダにおける体質診断で一般的に行うチェックシート。
このチェック項目を行う際によくある「どちらも当てはまる」「どちらにも該当しない」「昔はこうだったけど今は…」などの迷い。
健康であるために自分の本質を知ることはとても大切なことですが、実はとても難しい診断でもあるのは事実です。
まずはアーユルヴェーダを学んでいく上で核となるドリドーシャ理論について少し説明します。
空・風・火・水・地の5大元素から成り立つ私たち人間を含め万物全てのもの。
トリドーシャと呼ばれる「ヴァータ」「ピッタ」「カファ」はその5大元素を組み合わせたエネルギー性質のことで、それぞれの5大元素もドーシャも全てを私たちは持ち合わせていますが、そのバランスは人によって異なります。
ドーシャの組み合わせによって7つもしくは10つの体質に分けて考えますが、厳密にいうと組み合わせは人の数だけありますので、無数の体質があります。
なので、アーユルヴェーダの健康法も人によって皆違うということです。
ドーシャは「不純物」や「病素」という意味を持っており、もともと多く持っているドーシャは増大しやすく、他のドーシャとのバランスが乱れることで病気の元となり、何かしら病気になると言われています。
それぞれのドーシャに関連する生理機能を大きく3つに分けると
ヴァータ:神経系
ピッタ:消化器系
カファ:免疫
ヴァータが乱れると、肩こりやそこからくる、頭痛。鞭打ち症や神経痛など体のあらゆる痛みという症状に出ます。
ピッタが乱れると、消化不良、胸焼け、口内炎や下痢などの症状。
カファは、構造を維持する力や活力を損なうことで免疫が低下し風邪をひきやすかったり肥満を引き起こします。
このように、ドーシャの変動は「似た性質のもの同士で増やし合い、異なったもの同士で減らし合う」加減法に基づいています。
生まれた時から持つ変わらない本質をプラクリティというのに対して、このようなドーシャの変動をヴィクリティといい、ヴィクリティは毎日変動します。
また、ヴィクリティは年齢、時間、季節、環境、食事、生活、などが影響を受けているので、悪化しないようにそれぞれに合わせることでドーシャをバランスします。
ヴィクリティがヴァータ(V)とピッタ(P)を同じくらい持っている「V+P」タイプの人の場合。
夏の暑い時期は火の元素が増えて体調を壊しやすい。
かといって、一日中職場の冷房で体が冷えてヴァータも増大して肌は乾燥するし手足が冷える。
半身浴で長湯するとのぼせるし、ピッタもましそうで・・・このような事例もよくあります。
自分の3つのドーシャバランスに加え、上記のような自然や外的なものが持つドーシャから受ける影響によって複雑に絡み合うがゆえに、一概に「こういう症状の時はこうすれば良い」という1つの答えがないのがアーユルヴェーダの奥深さでもあり面白さでもあります。
その時々の体調によって、食べるものや習慣によってある程度は不調を回復させることはできますが、重要なのはプラクリティ(体質)とヴィクリティの違いを理解すること。
プラクリティ(体質)とヴィクリティによって体調は左右されていますので、双方を自分で探求し知っていくことでなり易い傾向のある病気を理解し、改善、予防することができます。
例えば、プラクリティ(体質)とヴィクリティ共にPである人は常にPを乱しやすいですが、プラクリティ(体質)がVでヴィクリティがPである人は、Pの増大とそれによって起こる病状も比較的治りやすいものです。
プラクリティ(体質)はVかPどちらなのかを見極めることで、ヴィクリティを整え病気を防ぐことにも繋がります。
インドのアーユルヴェーダクリニックではDr.が脈、舌や爪の状態などを診ますが、ドーシャを自分で診断する時は、外見の特徴に加え体に出てくる症状の傾向や心の性質にも関わる思考や行動パターン、感情の癖などもポイントになります。
「わたしは○+△タイプだ」という判断は変動制のあるヴィクリティがほとんどと認識してください。
短期間で正しく自分の本質を判断することは安易ではありません。
人から判断してもらい決定するものでもなく、Dr.の問診や診断結果を基準にして、日々自分自身の心と体に向き合うことを繰り返し、そこにアーユルヴェーダで学び得た知識を取り入れ把握していきます。
そして、人が生きていく上で、自分のドーシャのバランスを取りながら自分の本質を知ることのみならず、人、自然、社会とのつながりとバランスすることが健康への道です。
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9,10,11,12月
※定員になりました
※満員御礼
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