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ヨガの八支則「プラーナヤーマ」=呼吸法について


パタンジャリのヨーガスートラにおいて4段階目の「プラーナヤーマ」とは

「プラーナヤーマを行ずる事によって、心の輝きを覆い隠している煩悩が消える」

「その外、心が色々な凝念に堪えられるようになる」(Ⅱ-52・53)と述べられています。

プラーナとは生命エネルギーのこと。

アーヤーマとはコントロールするということ。

プラーナヤーマとは、生命力を引き出しエネルギーを整えるテクニックの一つである調気法、また呼吸法のことを言います。

私たち人間に宿る命にはエネルギーがあるように、動物や植物、食べ物、あらゆるものに目には見えないエネルギーが存在します。

食べることを数日行わなくても生きることができますが、呼吸することを1日行わないと生きることはできません。

私たちの肉体は、目に見える食べ物だけでなくエネルギーを食べることで生きることができます。

実際にこの世の中には不食(食べ物を摂取しないこと)でも健康に生きている方、もしくは不食によって病気を治した方が実際にいらっしゃいます。

呼吸の根底にあるエネルギーをプラーナヤーマという行法によって体内に取り入れることで生きるという考え方もあるのです。

この行法によって得られる効果というものは様々あり、血行の促進、呼吸器系の活性、血圧の安定、脳へ酸素を送り込むなどの肉体的な側面と、心の落ち着きや活性、自律神経を整えるなどの感情面への効果は呼吸法によっても異なります。

例えば、怒りや恐怖心に囚われている時は、身体は緊張し、呼吸は浅く早い、もしくは止まっています。

安心感に包まれ心が穏やかな時は、身体は緩み、呼吸は深くゆっくりで安定しています。

呼吸は交感神経と副交感神経を作用する自立神経とも深く関わってきます。

心身の強張りや疲労、ストレスを感じた時は、お腹を使い吐く息を長くすることでその緊張が解けますし、強い眠気や身体が重くやる気が出ない時やモチベーションを高めるには強い呼吸によって改善することができます。

このように、呼吸と肉体、精神は密接に関わっており、呼吸の状態は身体や思考、心の状態を現し、相互に影響し合っていますので、肉体や心のコントロールは呼吸をコントロールすることによって整えることができます。

心身の症状によって正しく適切な呼吸法を習得することで、肉体、思考、感情、精神状態を良い方向へと導くことができるのです。

では、ヨーガスートラにある「心の輝きを覆い隠している煩悩」とは何でしょうか。

普段はほとんどの人が無意識に呼吸をしています。

吐息と吸気に意識を向けた意識的な呼吸をすることによって次第に心が一点に向かい集中が高まり、次から次へと沸き起こる煩悩が消滅していきます。

内なる心の光を覆い隠しているものは、積み重ねた経験や思い込み、誤解といった無知さも要因の一つではないでしょうか。

目に映る世界は心が映し出すものであり、そこに心がコントロールされている状態をバランスさせるための方法の一つでもあります。

さらに集中を深め8段階目のサマディへと到達には、プラティヤハーラ(制感)ダーラナ(集中)ディヤーナ(瞑想)といった段階があります。

▼八支則(アシュタンガ・ヨーガ)

④プラーナヤーマ 

⑤プラティヤハーラ ※過去の記事「プラティヤハーラ」=「制感」について

⑥ダーラナ

⑦ディヤーナ

⑧サマディ

アーサナ(坐ること)が快適で安定していなかったり、プラーアナヤーマ(呼吸法)に不快感や落ち着きのなさを感じるのであれば、ディヤーナ(瞑想)の実践は実現しません。

これを日常にも当てはめ、今の自分自身にとって心地よい緊張感やリラックス感覚が伴う快適さや安定感はあるでしょうか。

呼吸が早まったり浅くなるようであれば、それは過剰なストレスを抱えているサインですので、そんな時は見直し改める必要があるのかもしれません。

その気づきのためにも正しい知識をもって、アーサナ(坐ること)とプラーナヤーマ(呼吸法)を1日の中に数分間でも取り入れて習慣にしてみてください。

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