MIKA
- 2017年9月23日
- 読了時間: 4分

アーユルヴェーダ【オージャスを高める】

この時期に珍しく、インドグルガオンは昨日から一日中降り続く雨。

雨が降り出した途端に地盤はぬかるみ一気に交通渋滞する反面、埃っぽい街の空気がほんの少し綺麗になり呼吸が楽になるような気がします。

インド人は雨が降ると「今日はナイスな天気だ！」とか「空がビューティフル！」と言って喜びます。

日本人とは真逆とも言えるこの感覚は、雨は空気を浄化し、大地に恵みを与え農作物や穀物の豊穣に対して感謝する意味を表しているのでしょうか。

そうであれば同感です。

植物は太陽や雨の自然の力によって生命力を養い、人間は植物や動物の生命をいただくことで生かされる。

植物や動物の生命によって私たちの体は作られています。

食べるもののエネルギーは人間の生命エネルギーにも大いに影響します。

アーユルヴェーダでは、このように生命の維持に欠かすことのできないエネルギー、また活力の素のことを「オージャス」と言います。

ある経典には「オージャスが増加することによって、喜び・滋養・体力が増す。」とあるように、オージャスが増すとドーシャバランス、心身のバランスが整い健康的で幸福感に満ちた状態になります。

血行や肌の艶が良くなり表情が明るくなったり若さを取り戻し、見た目も輝いています。

逆に、オージャスが減少すると、ドーシャバランス、心身ともにバランスが乱れ不健康な状態を招きます。

身体の辛い症状がでてきたり、血色が悪く表情や見た目にも現れます。

心のもネガティブな感情に支配されやすくなります。

このオージャスが作られる行程には、「ダートゥ」という7つの組織①血漿、リンパ②血液③筋肉組織④脂肪組織⑤骨組織⑥骨髄組織⑦生殖組織　によって身体が構成されていると説かれています。アーユルヴェーダでは、「消化力」にとても重きをおいていますが、きちんと消化、また代謝されることによってオージャスが体内に生成されるのです。

では、オージャスを高める食物や食事の摂り方とは？

・純粋な質（サットヴァ）の食べ物をいただく。

バガヴァッドギータにあるサットヴァな食べ物とは「水分や脂肪が豊富で、生命力を増進し、身体を浄化、力と健康と幸福と歓喜を与える食べ物」

　ギー、非加熱はちみつ、新鮮な野菜や果物、ナッツ類

・自分の消化力に見合った量を食べましょう。

・空腹を感じてから次の食事を摂りましょう。

・消化の良い食事を頂きましょう。・よく噛んで、味わって頂きましょう。

食べもによってつくられる心と身体。

口に入れる食物の質や食事の摂り方はとても大切ですね。

先日のリシケシのヨガ研修でさくもんさんからいただいたドバイ土産のデーツがあまりに美味しくって思い出したら、オージャスのお話に繋がりました。

日本には馴染みのないデーツは”ナツメヤシ”のことで、見た目は梅干しのようにシワのある大きめのドライフルーツ。

インド産もありますが、主に中近東でよく採れる非常に栄養価の高い食物です。