夜が明けて空が明るくなる時間が20分ほど遅くなり、季節の変わりを感じるグルガオン。
昨日はセカンドサマーの中の大雨の後で少し気温が下がったもののすっきりしない空模様。
室内にもかかわらず早朝の呼吸の時間に異様な匂いを感じ、目の前には一段と霞んだ空に秋から冬にかけて酷くなる大気汚染の時期が間違いなく今年もやってくるのだと実感。
冷たい飲み物よりもお腹にやさしい温かい飲みものを体が欲する今日は、これからのインドでの過ごし方について少し考える。
インドのインフラ整備事情とそれによる汚染問題にここに住む人誰もが頭を抱えながら過ごしています。
特に私たちのような日本や他の国の事情を知っているものからすると非常に住みづらい環境ではありますが、それでも多くの人がここに住み続ける理由や事情があります。
ネガティブなマインドで生きるより、まずはここで生きてることへの感謝の気持を持ち、こんな状況の中でも心身が健康であるために何ができるのかというところに着目しそれを実践することがここで生きていく上での私のモットーです。
ただし、起きてる事実や受けるストレス、ネガティブな感情も認め、それらを溜めずに吐き出すこと!これも健康であるための秘訣だと思います。
体・心・精神が健康であるための智慧がつまったインド伝統のヨガやアーユルヴェーダの存在は私にとっての何よりもの強みでもあります。
昨日からスタートした【アーユルヴェーダ基礎コース】でも少しお話ししたのですが、
人が生きる上で個人として自分だけの健康管理のみに焦点をあてるのではなく、周囲の環境や社会との関わりの中で、人、社会、自然などあらゆるものと調和のとれた人生そのものを実現させ、成熟した生き方がアーユルヴェーダの目的でもあります。
自分自身の健康があってこそ、人への想いやりの気持ちやゆとりが生まれます。
アーユルヴェーダでは、一人として同じ人間は存在せずそれぞれに適切な健康法があります。
それぞれの本来持つ「ドーシャ=不純物」がバランスの取れている状態を健康と位置付け、そのバランスが崩れると健康を損なう状態になると考えます。
よってアーユルヴェーダでいう健康の定義とは、消化、新陳代謝、循環が適切に行われ、各々のドーシャのバランスが保たれた状態であるとしています。
そのためにまずは「自分自身を知ること」が重要な前提にあります。
ストイックに実践することではなく、はじめは意識して試してみる。
本当にそれが自分にとって必要であるのであれば、体は悦びます。
その声に従えば無意識でそれを選択し、自ずと良い習慣として身につき結果健康な状態にあります。
例えば、100%自然のハーブを使用したアーユルヴェーダトリートメントのオイルで肌が荒れる人もいますし、スパイスに馴染みのない日本人が、体に良いからといって毎日インド人と同じように多量のスパイスや油を使ったインド食を摂り続けると体には負担になっているかもしれません。
消化力を上げるためには生姜が良いと推奨されていますが、人によっては生姜を食べるとかえって調子を悪くする人もいます。
今やマクロビオティック、ローフード、薬膳など様々な理論に基づいた食事療法がありますが、その中でも人それぞれに合った食べ物や食事法があり、何を選んで食するべきかは自分自身の体が知っています。
アーユルヴェーダの食事に関する考え方は、食べるものを制限した決まったり調理法など型枠にはまったものではなく、それぞれに合った食事の摂り方を重要視しており、それを適度に実践することを教えてくれます。
また、体に良いものだけを摂り入れ、悪いものは周りから排除するといった極端な考え方ではなく、体に溜まった悪いものを出す力を備えることも大切としています。
その偏りのない程よいゆるさが楽しんで長く続けることのできる理由かもしれません。
食事に限らず何かを学ぶことやヨガの実践も同じで、他人にとっては良くても自分にとっては苦痛なことであったり義務的な業であるのであればそれは健康を損なうことにもなりかねません。
今自分に合った食事法やライフスタイルが心身の健康につながります。
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